Special:KMA

こどもの未来はこどものチカラで KODOMO MUSIC & ARTFESTIVAL'09

2009年12月12日(土)・13日(日)の2days、東京・代々木公園にて、こどもの、こどもによる、こどものための野外フェスティバル「KODOMO MUSIC & ART FESTIVAL‘09」が開催される。世界的な無意識的差別の根絶・社会福祉業界の閉鎖性の払拭を目指し、全世界のこどもたちへ、アートと音楽という全世界共通のツールを使い、言葉の壁、障害の有無を越えて、こどもたち自身が発信する!

KODOMO MUSIC & ART FESTIVAL‘09


いじめや差別のある世界をなくそう。この普遍的なテーマに大人だけでなく、こども自身で取り組もうとするのが「KODOMO MUSIC & ART FESTIVAL '09」のコンセプトである。 このイベントの特徴は、第1に、こどもがテーマであると同時に、主催者側にもこどもが加わっているというところである。 というのも、当日ステージ上で行われる、ライブペインティング・また会場デコレーションの制作などはこどもたちが行うからである。


第2に、時間軸が長いということである。「この2日成功できても、コンセプトの達成にはならない。50年とか100年かけて、このイベントがきっかけで、今ある環境や世界が変わっていかないとコンセプトは一生達成できない」と、イベントディレクター・畑山さんは言う。問題に本気で取り組むんだ!という、ものすごく背筋の伸びた姿勢がある。

また、イベントに関しても、こどもたちは、ライブペインティングの準備を今年の8月から行っている。イベントの終了後は、こどもたちが舞台でキャンバスとして描いたエコバッグを個々に切り離し、タイとカンボジアのこどもたちへ届け、使ってもらう予定である。

こうしたすべてを含めた象徴的な日が、この2日となる。 このイベントに参加するこどもたちの年齢や性別や国籍などの“対象”は、ない。あえて言うなら、“こども”であるということが対象になる。

そういったコンセプトに共感された、Shing02、曽我部恵一バンド、本誌にも登場いただいたKeycoを始め、たくさんのすばらしいビッグアーティストが2日にわたり、代々木公園に音を降らせる。


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ART WORK SHOP


こどもたちのライブペインティングは、4か月前から準備されている。東京・池尻の国立音楽院に隔週で集まり、全8回の練習がスタートした。この練習とは、うまく描くことになる練習ではない。音楽に触れ合いながら、描くことの楽しさをステージ上で発揮できるようにする練習である。人数は、10人~15人くらい。

年齢・国籍がちがう子供たちが、ピアノやジャンベの鳴り響く部屋に集う。ボランティアスタッフも10名ほどいて、普段こどもとは触れ合わないような職種のボランティアの方も、こどもの笑顔の前には開始前の心配をよそに、打ち解けていく。


ライブペインティングでの一番の課題は、どうお互いの絵をつぶさず、お互いに生かして描けるかというところである。それには、「お絵かきしりとり」が効果的だった。


こどもたちは、一枚の紙の前に、最初に描いた子の絵の具の色がこうだから、この線がこう伸びるから、自分の線はこうに描くんだ!と試行錯誤で取り掛かっていた。あるワークチームは、線と線を融合させたり、あるワークチームは、一部一部各自で仕上げていたりと、それぞれの個性がチームにより発揮されていた。また、こどもたちの間に自然と会話がうまれるように、パレットの数を減らして貸し借りを促すなど、ワークショップの細部にわたり工夫をこらした。


こどもたちが一番楽しみにしているのが、横断幕の作成である。当日ステージに飾られる大きな横断幕の上に、両手足にたっぷり絵の具をつけ、手型、足型をつける。自分の何倍もあるキャンパスなど、普段では描けない大きさだから、うさぎのように跳ねたり、側転をしたりして、うれしそうに手型、足型を付けて回る。終わってみれば、体、服、顔と絵の具だらけである。「普段学校ではできないような素材・キャンバスを使って絵を描いてもらいたい」と、いたずら笑みを浮かべて、イベントディレクター・畑山さんは語る。

会場には、終始音楽が流れているので、最初はママから離れられなかったこどもも、他の子とぎくしゃくしていた子も、30分もすると自然と笑顔で、絵を描いている。音楽だけでもアートだけでもこうにはならなかっただろう。


当日は、多くのお客さんの前という緊張感にあふれた空間にはなるが、野外なので、室内とはまた違った絵を披露してくれることは間違いないだろう。彼らの晴れ舞台を、期待したい。


お絵かきしりとり
アーティストパス
ステージ上の横断幕

お絵かきしりとりは、4人ほどのチームになって、お絵かきでしりとりをする。ライブペインティングの練習では、必ずどの子も経験することが、自分の絵を誰かにつぶされてしまうということ。しりとりをすることで、前のお友達の絵を生かして自分の絵を描く、という社会性をも意識したワークショップである。

「アーティストパス作り」当日、アーティストの方のするパス作り。カラフルの絵の具なはずなのに、色を混ぜに混ぜて、かなりダークな色合いのものもあり、大人の創造を超越した色彩感覚が見られた。これでアーティストにも、こどもたちの心意気が伝わるのではないか。

当日、ステージに飾る横断幕。手型、足型で埋め尽くしてある。ここには、何百人というこどもの願いが詰まっていて、当日不参加でも、イベントに参加しているという思いのこもった横断幕になっているのだ。


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